【お気楽シンクロの向こう側】その2:身体感覚シンクロ

【お気楽シンクロの向こう側】その1:楽曲感情シンクロ - 青い月の高原

の続きです。

 

 

お気楽シンクロのルールに従ってダンスを当ててると、不思議なことが起こります。

別々のMVのダンスのつなぐ部分で、「偶然」モーションが重なるんですよね。

体をぎゅっと締めるモーション、大きく開くモーションで顕著です。

参考画像をいくつか作ってみました。

矢印は適当なので、実際は動画を見てください。

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 もちろんこれは不思議でも偶然でもなくて、「音楽」には身体を開く流れ、縮める流れ、制止するための音、音と体をつなぐいろいろな表現があって、振付をつける人はそれを意識している、っていうだけの話です。

 

 この音は何の音、なんてダンサーがいちいち判断するわけではなく、気持ちよく、格好よく、曲を表現するように、身体を動かしてダンスを作っていくわけですよね。

  • 音楽に合わせたダンスなので、音楽の表現が似ているなら、ダンスの表現も似てくるはず。
  • 特にダンスが音の本質を正確に表していればいるほど、同じ表現が使われる可能性が高い。
  • 複数のダンスを当てて、どちらも類似したモーションがあたるのなら、それは「正解」を引き当ててる確率が高い。


「そんなの見ればわかるでしょ」
「適当に速度変えてダンス当てればいいでしょ」

 

そうですね。


素晴らしいセンスをお持ちでうらやましいです。

すみません。私はわからないんです。本当に。

1拍ずらして当てたダンス、1小節ずらしたダンスに簡単に騙されちゃう。


 私はどのモーションがどの音、ここからここまでのダンスがひとまとまり、というのを自分で判断できません。

そこで

  • 「喚起させる感情の近い曲」のダンスは、同種の曲に当たるはず
  • ダンスはAメロ/Bメロ/サビなどの展開に合わせて、8拍を1シーケンスとして組み立てられているはず

という「ルール」を元に、Aメロの入り、Bメロの入り、サビの入り、とにかくそこを当ててみます。

 お気楽シンクロメソッドで曲の変化する場所に打った中間点を参考に、AメロにAメロでだめなら、AメロにBメロ、それでもダメならAメロにサビ、という風に、音楽に対して当てるパターンに制限をかけています。

 感覚で当てようとすると、1小節づつずらしたり、場合によっては1拍づつずらしたり、裏拍と表拍で変わったり、やろうと思えばいくらでも試行錯誤できてしまいます。

 

 そして「曲にダンスがあってる」感覚って、体調とか連続作業時間に影響されるんですよね。

 特に長時間ダンスを見続けてると、脳が勝手に補正してシンクロさせちゃう。

 そのとき合ってると思っても、翌日見るとあってない、とか、昔は普通にありました。


 お気楽シンクロメソッドを言語化してからは、これがほぼなくなりました。

  • 自分があってると感じたダンスなんて信用ならない。
  • プロが曲に合わせて振りつけしてるんだから、類似曲でルールに殉じて当てたほうが、自分の感覚より正しいにきまってる。
  • 自分が当たってると思った位置と、ロジックで当てる位置がずれているなら、ロジックで当てるほうを優先しろ。 

という感じ。

 

お気楽シンクロとはつまり、
自分のセンスを信じずに、プロの力をパクる、
ってことです。

 

 そのうえで、当然常にベストのダンスが存在するわけではないので、「ロジックではこっち」をきちんと合うまで2フレーム単位まで合わせたうえで、何度入れ替えてみても、ロジックより自分の感覚で当てたほうが気持ちいい場合に限って差し替えます。


 きちんと当たったダンスは、入り込んで動画を見ていると、自分の筋肉が動きます。

 キマったシーンでぐっと筋肉に力が入って、アドレナリンが出たのがわかる。

 自分が踊って楽しそう、気持ちよさそうなモーションになっていれば、見ている人にもそれは伝わると思うんですよね。

 

 俺の原点はぎょPや神風Pの「身体がつい動いてしまう」MADです。

 動画に「気持ちいい」「楽しい」というコメントを貰うのが大好きなので、そういうところを大事にしたいと思っています。

 

とりあえず今回はここまで。

 

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つづき:【お気楽シンクロの向こう側】その3:カットシンクロ - 青い月の高原