アイドル投票TBの思い出と3本の動画について:その3(おわり)

※なぜか編集をミスって途中が入れ替わってたりしたので再投稿。


アイドル投票TBの思い出と3本の動画について:その1 - 青い月の高原
アイドル投票TBの思い出と3本の動画について:その2 - 青い月の高原 の続きです。


再逆転したはいいものの、百合子サイドの一斉投票と紬サイドの一斉投票を見る限り、戦略的にギリギリでスパートを挑まれた場合、いかにも捲られそうです。
箱根ストームのような突風、他の役が確定することによるグリーからの古参のサポートなど、不安要素はキリがありません。


でもこのときの俺の心の中は、心配や不安じゃなくて、高揚
名探偵ナンナンのパワーワードに賭けて舵を切り、ここまで走ってきた百合子との闘いが、よりヒロイックな、アイマスの歴史に長く語り継がれる物語になりうる予感でした。


昔からアイドル同士が火花を散らす、ライブバトルの動画を作って見たかった。
もしかして今、その機会なのかも?


最初に浮かんだのはシェリルとランカの前へ出ようとする競り合いが印象的な「ライオン」。
他の候補を探してみたけど、結局それ以上の曲は見つかりませんでした。
ライオンの音源を書き込んだ日時を見ると1/5なので、実際にはFunny Logicよりも前、おそらく箱根ストームが原因で考え始めたことがわかります。
伊織とやよいのライオンで胸に炎をともされたこともあり、頭の中には画面を二分割して、瑠璃色金魚と透明なプロローグで踊る二人が浮かんでます。


最初にプロジェクトファイルを作ったのは1月9日。
ただ、そのときは音楽といくつかのダンスをBPM合わせてみただけで、それほど作ろうとは思ってませんでした。


しかし1月11日、公式がそっと俺を後押しするようなことが起きます。



それでも、明確に意識していたわけではなく、いまだからわかることですけれど、俺の心にはライオンを作るための3つのハードルがありました。


ひとつ「紬の闘いは、この名曲を冠するに相応しいものなのか?」
ふたつ「俺にはニコマスで名作とされる過去作に連ねて、この動画を作る資格があるのか?」
みっつ「この動画は紬の勝利ではなく、百合子の逆転につながる動画じゃないか?」


……


ひとつ目は、1/11の百合子の一斉投票による逆転と、翌日の紬の再逆転で払しょくされました。
アイドル投票TBでの百合子と紬の闘いは、結果はどうあれ、アイドルマスターの歴史に残すべきものだと思いました。


ふたつ目は、もちろん考えすぎで、別に気負うべきところじゃないです。でも、なんていうか名曲とか名作の威光をどうしても借りることになっちゃう。できればそれらに恥じない自分でありたいし、作品でありたい。
すがったのは、コナンパラパラ、Funny Logicが http://www.nicovideo.jp/tag/THE%40TER_BOOST! の一位、二位にいるということ。
過去の名作と比べてどうかはともかく、いまこの瞬間に THE@TER_BOOST! の動画を作るなら、みんなの評価を信じて俺でいい、と信じ込むことにしました。


みっつ目で最後まで悩みました。
競り合いになった場合に、ライオンはおそらく追いかける側に有利に働くはずです。
もし最終局面で、この動画がtwitterでバズって百合子の浮動票ブーストになったら、紬P達に顔向けできない感じです。
(バズるほどの動画が作れるかどうかは別として、作りたい、とは思っていましたし、いまも思ってますw)


そのころ、つむこーど、というより紬陣営の宣伝に別の問題が出てきていました。
いろいろ企画を立てるものの、twitterでの拡散がされない。
内輪だけでRTを回しているような状況です。


これは俺の目の前に他の陣営の宣伝が流れてきにくい、紬と百合子以外のアイドルの企画はわざわざ検索しないと見つけられないことからも明らかで、アイドル投票TB向けの企画は他のアイドルの担当PにRTされないということがわかってきました。
よく考えれば、あたりまえ。自分もそうです。
俺は百合子の企画はフェアな戦いを意図してRTすることもありましたけど、わざわざ他のアイドルの企画をRTする動機はありませんでした。


だとすると、twitterと違ってRTに依存しないニコニコのランキングはプロデュースの場としてより重要です。
紬と百合子の闘いだと拡散されない。
だとすると──、


他のアイドルの闘いも描いたらどうか?


そのビジョンが降りて来た瞬間に、「ライオン」の意味することが変わりました。
紬のための動画でも、百合子と紬の闘いを記録するための動画でもない。


THE@TER_BOOST! で戦ったアイドルとプロデューサー、その全員を描くための動画にしよう


三つ目の理由は、ある意味、どうでもいいものになりました。
精一杯戦って、その結果を受け入れよう。
とにかく、アイドルは、プロデューサー達は、素晴らしい闘いをしたんだ──。




ダンスは5人。ということは、バレー、カフェ、サスペンス、それぞれの役をポジションに。
画面を二分割して争う二人を対照させるのではなく、各役一位が入れ替わった瞬間にアイドルを切り替えることに。
カメラ映りの多いセンターに得票の多く争いの激しい役を置いて、ポジションも得票順に。


百合子と紬の対決で考えていた時はアニメのOPバージョンでしたが、3チームを時系列で表現するためにフルバージョンに。
それでも序盤の順位変動は激しすぎるため、アイドル投票TBの中でもっとも最初の大きい動きと言える紬の逆転を起点に、できるかぎり動画投稿する瞬間までの入れ替えを入れられるように。
この後、各アイドルの得票が加速したとしても、おそらく紬が総得票数ではトップなので、紬センターではじめて紬センターで終わる。


全アイドル登場も一瞬考えましたが、動画が取っ散らかるのと、キャプチャの分量的に断念。
逆に、登場できなかったということを明確にして、担当プロデューサー達には、悔し涙として次の投票のエネルギーにしてもらおう、と自分を納得させました。


まだプロデューサー達を煽るには足りない。
自分も含め、すべてのプロデューサー達の心を THE@TER_BOOST! に向かわせるためにはどうするか。


そんなのは古来から決まっています。
プロデューサーを奮起させるのはアイドルからの呼びかけ。
「プロデューサー、私をプロデュースしてください。」
アイドルとプロデューサーの神聖なる契約。
バンナムが俺たちにかけ続けている アイドルマスターの魔法 です。


ライオンを聞き込むと、転調からのラスサビで、呼びかけてくるアイドル達が浮かんできます。
「プロデューサー!」
持ち歌でのスペシャルアピールのラッシュ。ラッシュ。ラッシュ。


アピールしているアイドルのプロデューサーだけではなく、すべてのプロデューサー達への呼びかけ。
どうにかして俺の担当アイドルを、この舞台に立たせなくてはならない。
今回は無理でも、次回には──。





動画の構成は決まりました。
あとは無限に続く物理的な作業。


アイドル投票TBランキングさんが公開してくれているデータから各役トップの交代を表にして、動画化可能と思われる部分を抽出。
曲が長くなった分、一曲で当てられるわけもないので、BPMと曲調の誓い曲を片っ端から試し、ダンスを選ぶのにサビだけで二日。

しかしこれもあとで大きく入れ替えることになります。このころはもう頭つむつむしてましたね。
正直間に合わないと思ってた。
16日の深夜に一回ブレークスルーがあったみたいです。


頑張ってたらメカPが百合子動画を作ってるらしくて、ぶつからないかと絶望したりw


あと、この日にニコマスの名作の大規模な削除が行われました。
悲しかったけどまあ、未来へ進むのみですけども。
スペシャルアピールやアイドルの切り替え音は実は削除対策も兼ねています。


結局ライオンのダンスが組みあがったのは1月21日。9日かかりました。
毎日3時間睡眠。ダンスいじってた時間は50時間ぐらいかな?

ここでライアールージュの速度をがつんと落として、百合子の口パクを合わせに行くことを思いつきます。


そして、最後に立ちふさがった敵はディスク容量と時間でしたw

結局、最終的な素材は300G超。
ノートPCのSSDがいっぱいになってしまうので、外付けSSDに都度必死で逃がして、泣きながらエンコしてましたねw


時間がないのに焦って、サムネとか考える余裕もまったく失ってました。

最終チェックを他の人にしてもらう余裕もなかったために、あのミスが起きてしまいます。
ミスについては何を言っても言い訳なので、もうすみませんとしか言えない。それだけです。


D


いろいろな人からよかったと言ってもらえて嬉しかったですけど、中でも もじゃ さんの感想は普段どういうスタイルでアイマスと向き合ってるか知っているので、ひときわうれしかった。この感想だけで、ライオン作った苦労が報われました。


この後は、もうひたすらつむこーどに貼られるダイマ待ちアカウントに3つの動画を持ってダイマ突撃を繰り返すという、バーサーカーみたいな行動してましたね。
すごくよかったのは「ネタ」「かわいい」「熱い」っていう性格の異なる3本の動画があったため、相手に合わせてプレゼンする動画を変えられることでした。
ダイマ上等な人には3本投げつけたりw


なにより、自分の動画を見せに行くのは、つれない反応をされても再生回るからオッケーという、おいしいことしかないっていうのは大発見でしたw
とにかくダイマのモチベーションが落ちない。
間違えて百合子サイドの人にダイマしたことも3回ぐらいあったんですけど、票は貰えなくても動画自体は褒めてもらえたりしたし。


いまツイート数えてみたら、トータル100件ぐらいやってますね……


22日の投票終了後に、あいうえおP さんが呟いてたのが印象的でした。

うんうん、と頷きながら、自分の動画の感想見たり、他の人のアイドル投票TBの感想見たり。


で、ちょうどこの記事を書いている最中にライオンが10,000再生を突破。


実際にどれぐらい紬への支援になったのかはわかりませんが、
いやー、幸せな時間でしたね!


アイドル投票TB、楽しかった。

僕からは以上!

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最後にもう一度お願いです。

ライオンの完全版の要望を受けているので、下記アイドルのSSRでのスペシャルアピール1080p60fpsの素材を募集します。

紗代子 Thank You!
杏奈 Happy Darlling
美奈子 スマイルいちばん
風花 Brand New Theater!

もし協力していただける方がいらっしゃいましたら、twitter@nayuta77 に声をかけていただけると助かります。